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1992年(平成4年):お家でストⅡ対戦大会


・1/28 SFCでロマンシングサガ
・2/29 二子玉川にナムコワンダーエッグ
・3/7 SFCで弟切草
・3/26 スーパーCD_ROM2で天外魔境2
・4/1 ビクター版ワンダーメガ発売(セガ版は4/24)
・4/27 GBから星のカービィ172万本
・6/10 SFCでストⅡ290万本
・7/14 SFCでマリオペイント
・8/27 SFCでマリオカート382万本
・9/27 SFCでドラクエⅤ279万本
・11/21 メガドラでソニックⅡ
・12/6 SFCでFFⅤ245万本

■1/28 SFCでロマンシング サ・ガ発売
年明け早々、スクウェアからスーパーファミコン用ソフト「ロマンシング サ・ガ」が発売されます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


1989年に発売されてスクウェア初のミリオンタイトルとなり、携帯ゲーム機でもRPGが作れる事を世に示したゲームボーイソフト「魔界塔士Sa・Ga」から4作目となるサガシリーズタイトルです。

しかし同社のファイナルファンタジーシリーズと違い、対応ハードが変わると 「サガ」 という言葉を使っていてもタイトルが全く変わってその世界観も継承しない事から、タイトル毎に数字を1から数え直して発売されていました。

制作者の河津秋敏氏の意向により、RPGでよくある「経験値を貯めてレベルアップ」 という概念を否定し、戦闘終了時に個々のパラメータが直接アップする成長システム「フリーシナリオシステム」が特徴です。そしてプレイヤーのどの成長要素がどれくらいの確率でアップするかの判定要素として敵にレベルが設定されています。

 

ただフリーシナリオの特性からプレイヤーが行き場所を自由に選べる為、敵のレベル(強さ)はマップ毎に変わるのでは無く戦闘回数が増える程敵が強くなっていきます。(イベントの開始から終了までの時間も戦闘回数で判定されており、イベント開始から戦闘しすぎると手遅れになるイベントもあります)

 

そしてこのゲームには8人の主人公が登場しますが、当時は選んだ主人公によってイベントの内容やNPCの返答が8通り用意されている等の作り込みが話題となりました。「会話のバリエーションを増やして楽しむことがフリーシナリオシステム導入のきっかけだった」とディレクターの河津秋敏氏も後に語っています。

 

しかしそうは言ってもROMカートリッジのメモリ容量制限から使いまわしている台詞も多く、女性キャラが男言葉を話すなど微妙なずれも見られ、台詞の他にバグが多いのも有名です。

 

・通常1つしか手に入らないアイテムを無限増殖可能

・同じキャラを2人以上仲間に出来る

・乗り物キャラに乗って本来行けない場所に行ける

・召還魔法で表示が大型キャラに切り替わっている時に敵から「火の鳥」というスキルを使われると

 セーブデータが燃やされ消滅(!)

などなど・・・


また、同社タイトルのファイナルファンタジーでも通常は経験値によるレベルアップの成長システムを採用していますが、河津氏が大きく関わっている「Ⅱ」では経験値でなく「熟練度」というロマサガと良く似た成長システムが採用されています。

1989年にゲームボーイで初代ロマサガが発売されて以来、25年以上経った今でもRPGが持つ既成概念に捉われない独自のシステムで世界累計出荷本数が1000万本を超える人気タイトルとなっています。

 

実は河津氏は大学在学中にソニーに内定をもらっていたのですが事情により辞退し、その後スクウェアのアルバイトに応募した際も前日に応募締め切りだった所をなんとか採用されて後に社員登用されたそうです。もしそこで「もう締め切っちゃったよ」とアルバイト担当者が事務的な対応をしていたらロマサガも生まれなかった訳で・・・不思議なご縁という所でしょうか。

 

■補足「ころしてでもうばいとる」

ゲーム雑誌やゲーム系漫画等で時々見かけるこの台詞、実はスーファミ版ロマサガが元ネタです。

ゲーム後半にガラハドというキャラクタに話しかけると「ねんがんのアイスソードを手に入れたぞ」という会話が発生し、

 

「そう かんけいないね」

「ころしてでも うばいとる」

「ゆずってくれ たのむ」

 

上記いずれかの台詞を選ぶのですが、「~うばいとる」を選ぶと「な なにをする きさまらー!」という台詞を残して戦闘シーンにもならずガラハドは消え、ゲーム中最強武器の1つであるアイスソードを手に入れる事が出来ます。

 

ショッキングな展開ですが武器が手に入るなら・・・とも思えそうですが、実はロマサガには主人公の善悪属性を決める「善行値」というパラメータがあり、ゲーム中あちこちで悪事を働いていると発生するイベントが限られるのです。悪者のみ発生するイベントもありますが、善人イベントを進めたい人はここでうばいとる選択は避けたいんです。

 

ちなみに「ゆずってくれ」を選ぶと善行値が低ければ断られて終了、高ければガラハドが仲間になってエンディングまで一緒に旅をする事になります。一見良さげな展開ですが彼がパーティに入るので誰か他の1人をパーティから外さなくてはならず、これまた判断が難しい所なんです。(自分の周りでは「武器は欲しいけどお前はいらない」とうばいとる人が多かったです)

 

※後のリメイク版では台詞が「ちからずくでうばいとる」に変わっています。また、8人の主人公の中でガラハドと信頼関係の厚いグレイを選んでいると「うばいとる」イベントは発生しません。


■2/29 ナムコワンダーエッグ開園
この年は閏年で2月が29日まであったのですが、その日にナムコが二子玉川に日本初のゲームメーカーが運営する都市型テーマパーク「ナムコ・ワンダーエッグ」を開園します。

遊び心を忘れた人々が住む村に遊びの女神が4人の従神と共に降臨し、村中に 「遊び」 を生みだした…というコンセプトで設営された園内には、ナムコランドやキャロット等の直営ゲームセンターでは体験出来ない「遊びをクリエイトするナムコ」のキャッチコピーそのままな、ナムコのヒットタイトルを模した大型遊戯施設が並んでいました。

ナムコが運営するテーマパークという事でナムコの人気ゲームを元にしたアトラクションがあり、一人で遊ぶゲームセンターのタイトルが複数人で協力プレイする参加体験型のアトラクションになったという事で、大勢のゲーム好きが訪れました。

中でも主人公ギルとなって4人乗りのゴールデンライドに乗って塔の内部を冒険し、光線銃で敵を倒して本編同様にアイテムを集めながらドルアーガを倒す「ドルアーガの塔」や、連邦軍の戦士として28人乗り(!)の宇宙船ドラグーンに乗り込んで敵を迎撃する 「ギャラクシアン3」の2つは特に人気が高く、いつも行列が出来ていました。

こう紹介すると男集団ばかりが行列を作る光景が浮かんでしまいますが、 「女神が降臨し…」というコンセプトにのっとった夢の国を連想させるアトラクションも多くあり、ちゃんと(?)ゲーマー集団だけでなくカップルで来ても楽しめる様になっていました。(特に西村知美さんが何度も来園する常連として知られており、結婚式をこのワンダーエッグで挙げたほどです)

ちなみにワンダーエッグでは来園者は夢を求める「ドリーマー」と呼ばれ、それを迎えるスタッフは「アトラクター」と呼ばれてアトラクションをクリアする手助けをしてくれるのですが……

なんと言うか、このスタッフの皆さんが 「個性的」 なんです。

「遊び心を提供するスタッフが楽しくやらんでどうする!」

みたいなノリで、ドリーマーとアトラクターという呼び名は違えど、ワンダーエッグを楽しむ仲間として凄く身近に感じられました。その後ワンダーエッグは 「3」 までリニューアルを繰り返し、2000年の大晦日にその幕を閉じます。

ここにあったアトラクションや施設のいくつかは池袋のナンジャタウンや全国数ヶ所の遊戯施設に配置され、今も当時と同じ様に遊び心を提供しています。

もちろんナムコが考えたアトラクションも楽しかったですが、それを何倍も魅力的にしてくれた当時のアトラクターの皆さん、ありがとうございました。

■3/7 チュンソフトから弟切草
3月7日、ドラゴンクエストのプログラマーだった中村光一氏が立ち上げた会社 「チュンソフト」 からスーパーファミコン用ソフト「弟切草」が発売されます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


このソフトでチュンソフトは「サウンドノベル」という新しいジャンルを提唱します。(動画は1999年発売のプレステ版です)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


アドベンチャーゲーム最大の特徴だった謎解きや言葉探しをプレイの中心に置かずに、ゲーム中に出現する選択肢によって物語が分岐して複数あるエンディングに向かって文章を読み進めるという「シナリオを読み進める」事をゲームの目的にした「音と絵を効果的に使った小説」というコンセプトのアドベンチャーゲームです。

これまでにも様々なジャンルでマルチエンディング方式のゲームはあったのですが、このソフトは始めから全てのシナリオに分岐出来ない様になっています。

何回かプレイして一定数のエンディングを見ると、その後のプレイで新しいシナリオに分岐する為の選択肢が出現するという、繰り返しプレイする事を前提にした「追加シナリオシステム」というゲームシステムを提案しました。

何度もプレイするほど新しい展開が楽しめるこのシステムはユーザーのやりこみ精神を大いに刺激します。

このゲームでは一定数のエンディングを見るとセーブデータを表す 「しおり」 の色が変わるのですが、チュンソフトはピンクになったしおりの画面写真を送ると弟切草の同人誌をするキャンペーンを行い、更にユーザーを煽りました。

ちなみに第二弾となる 「かまいたちの夜」 では、金色になったしおりの画面写真を送ると抽選でゲームに登場するペンション「シュプール」のモデルになった実在するペンション「クヌルプ」の宿泊券をプレゼントするというキャンペーンを行っていました。

アドベンチャーゲームの新しいシステムを提供した弟切草は、漫画・小説・実写映画化とメディア展開される程の人気となり完全にゲームの1ジャンルとして現在も新作が発売されています。

■3/26 スーパーCD_ROM2で天外魔境2
1988年に家庭用ゲーム機PCエンジンで世界初のCD_ROMドライブ「CD_ROM2」を発売し、1991年にそのメモリ拡張版となるCD_ROMドライブ「SUPER CD_ROM2」を発売したPCエンジン用ソフトとして 「天外魔境Ⅱ卍MARU」 が発売されます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


前作の「天外魔境ZIRIA」がCD_ROM2の性能をユーザーに知らしめた様に、CD_ROMドライブの大容量・高音質を活かした総勢24名の声優陣によるキャラクターボイスやアニメーション処理に「30分に一度は大きなイベントが発生」という触れ込みで進化したSUPER CD_ROM2の性能を見せつけます。

ちなみに発売から約1週間後の4月10魔境Ⅱ卍MARU」の開発現場を題材にした2時間ドラマ「運命の逆転 盗まれた企業秘密!!」 がTV放映され、作中では開発中の画面が多数使用されました。

 

「主な出演」:中井貴一・工藤夕貴・榎木孝明・布川敏和・多岐川裕美・高橋名人

■4/1 日本ビクターからワンダーメガ発売
1991年に発売されたメガドライブ用拡張CD_ROMドライブ「メガCD」とメガドライブが一体化したゲーム機「ワンダーメガ」が日本ビクターから¥82800で4月1日に発売されます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


マイク端子とMIDI端子が付いてMIDI演奏とカラオケ機能を持ち、それらの機能を確認出来るゲームとカラオケが4つずつ収録されたCD_ROMが同梱していました。

しかしこれらはあくまでおまけの機能で、結局はメガCDを買ってでも遊びたいと思わせるゲームが必要だったのですが、残念ながらそれほどのヒットタイトルには恵まれませんでした。しかも肝心のセガがメガCDタイトルをほとんど発売せず、あまり力を入れて売る気がない様な印象でした。

なぜか?

1991年のメガCD発売当時、任天堂が「ウチもスーファミ用CD_ROMドライブ出すよ?」と発表し、メガドライブ発時と同様にまたしてもサードパーティ参入を牽制されてしまったのです。

何度同じ手を…という感じですが、当時のセガにはこの情報戦を覆すヒット作が用意出来ず、メガCDに注力しなかったのかなと思います。(2年後にサターンも出しますし)

もちろん全くメガCDのヒットタイトルが無かった訳ではありません。(ゲームアーツのタイトルとか)しかし、とにかくPCエンジンの様にうまく拡張を広める事は出来ませんでした。

■4/27 ゲームボーイで星のカービィ発売
HAL研究所が開発し、任天堂を発売元とするゲームボーイ用ソフト 「星のカービィ」 が発売されます。原案はこれがデビュー作となる当時22歳の桜井政博氏です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「絵描き歌で描ける位にシンプルで、かつ皆に親しみやすいゲームを」


という氏のコンセプトにより、主人公の 「カービィ」 はピンクで丸くてかわいらしい外見でした。

実は開発当初の主人公の名前はカービィでなく「ポポポ」と呼ばれ、タイトルも 「ティンクル・ポポ」 でした。
これは、アドバイザーだった任天堂の宮本茂氏が

「日本だけでなく、発売を予定しているアメリカでも親しみやすい名前に」

という提案でカービィになったのですが、じゃあなぜ「カービィ」なのかと言うと…

・主人公の 「敵を吸い込む」 という操作から、アメリカに実在する掃除機メーカー「Kirby」 から

・1982年に任天堂がアメリカで「ドンキーコング」を発売した際、大手映画会社のユニバーサルから「このゲームはウチの映画作品であるキングコングを」無断で使用している」と訴えられた。その時任天堂が雇った法廷弁護士 「ジョン・カービィ」 から

…という2つの説が有力と言われていますが桜井氏も宮本氏も由来を明確にしていません。

ゲーム本編ですが、ここでも皆に受け入れられやすくするというコンセプトが意識され、まず普段TVゲームを遊ばない初心者への配慮が考えられます。

1度のミスで即やられない様に体力制を採用し、穴に落下している途中でも空中を飛んで助かる仕様も考えられます。そして空を飛ぶ方法として空気を吸い込んで大きく膨らんで飛ぶというアイデアがあったのですが、ここで桜井氏は

「飛べる程空気を吸い込めるなら他の物も吸い込めるのでは?」

と考え、敵を吸い込んで吐き出して倒すアイデアを思い付きます。(そのまま吐き出すより夢のある星型弾として)

最終的に十字キーの移動とAボタンのジャンプ、敵を吸い込む(吐き出す)Bボタンと、仕様を実現しつつも出来る限りシンプルな設計に決定します。ゲームデザインでも桜井氏は

「始めてTVゲームを遊ぶ初心者」

を意識し、当時から難しくなる一方だった操作方法の練習として独立したチュートリアル(練習ステージ)を用意するのでは無く、

「ゲーム本編以外の所で練習という作業をプレイヤーに強要しない」

という考えから、ゲーム本編を遊べば序盤のステージで自然と基本操作を修得出来るように、練習要素を盛り込んだ
ステージ作りを行います。

こうした桜井氏のゲームデザインは開発スタッフにも気付かれる事無く自然に受け入れられたそうです。
しかし、かつて全く同じ発想でスーパーマリオブラザーズのステージ1-1をデザインした宮本氏にはひと目で意図を見抜かれたそうです。

こうして初心者対策を考えるだけで無く、普段ゲームで遊んでいる中上級者にも楽しめる様にエキストラモードとコンフィグモードが用意されます。

※次作では「モード選択」というゲーム外の「プレイスタイルを選択させる」という作業からプレイヤーを解放する為に、「敵を吸い込んで能力をコピーする」という仕様を追加してプレイスタイルの選択をゲーム本編に内包して意識させない様にしています。ゲーム開始時に難易度を設定するのではなく、敵を簡単に倒せる様になったプレイヤーが「あえて相性の悪い武器で戦ってみよう」とシーン毎に自分で難易度を選べる様にした訳です。

その後、コンセプトで期待した通り幅広いユーザーから支持を受け、1作目から全世界で500万本という大ヒット作となり、漫画やアニメ等の様々なメディアで関連作品が登場して、HALだけでなく任天堂の看板キャラとして現在まで続編が発売される人気シリーズとして定着しています。

■6/10 お家で対戦大会
昨年2月にアーケードで発売以来大ヒットとなっていたストリートファイターⅡが約1年経ってスーパーファミコンで発売され、これまた290万本近い大ヒットとなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


このソフト発売当時、アーケードでは続編となる「ストリートファイターⅡダッシュ」が稼働しており、初代スストⅡ」では使用不可能だったキャラクター(四天王)が使用可能になっていたり、対戦プレイでも同キャラ対戦が可能になっていました。

スーパーファミコン版は初代 「Ⅱ」 の移植タイトルでしたが、タイトル画面で隠しコマンド 「下、R、上、L、Y、B、X、A」を入力すると同キャラ対戦が可能になりました。

他にもボーナスステージの変更や一部キャラの技削除(春麗の立ち中パンチ)、グラフィックやBGMの変更等アーケード完全移植ではありませんでしたがゲームとしての移植度は高く、ゲームセンターで鍛えた腕を家で好きなだけ友達相手に発揮して対戦大会に明け暮れました。(姑息な勝ち方を続けてリアルファイトに発展する事もしばしば)

■7/14 SFCでマリオペイント 
7月14日にスーパーファミコン初のマウス専用タイトル「マリオペイント」が発売されます。(ソフト+マウス+マウスパッドで¥9800)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


マウスを使って絵を描き、描いた絵を使って簡単なアニメーションや作曲が出来るソフトで、ペイントソフトとしては決して高性能ではありませんでしたが、高額な専用ソフトを使わずにスーパーファミコンで簡単にCGが作成出来ました。(あとミニゲームでハエを叩けました)

ソフトとしては

1:お絵かきスクリーン 2:アニメーションランド 3:サウンドコラージュ 4:ハエたたき
の4つのモードがあり、遊び方は

1:
画面を4,6,9分割して描いた絵を切り替えて、更にパス指定で画面上を移動させられるアニメーションランドでアニメーションデータを作る。


2:
サウンドコラージュで1音階15種類の音色を使ってテンポ変更やループ設定で作曲。

3:
作った曲とアニメーションデータを合わせて完成、セーブ。

※アニメーションランドとサウンドコラージュで製作したものをあわせて1つのデータとしてセーブ可能。たまに複雑すぎて圧縮し辛い画像を使っているとセーブ出来ない場合あり。

最後の「ハエたたき」ですが、これは普段マウスに馴れていない人向けに用意されたゲームでペイントとは全く関係ありません。

このハエ叩き、なぜか後年発売される「メイドインワリオ」というタイトルで隠しミニゲームとして収録されていました。

その後スーパーファミコンの次世代機として発売される「NINTENDO64」の周辺機器である64DD専用ソフトとして続編にあたるマリオアーティストシリーズが発売されています。

ちなみに「ウッホホッホ♪ヤッホホッホ♪」という掛け声で腹筋する兄貴達のオープニングがやたら印象に残っているのですが、任天堂があのオープニングで何を伝えたかったのか、ご存知の方は教えて下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



■8/27 SFCでマリオカート382万本 
8月27日、スーパーマリオシリーズの主要キャラがレーシングカートに乗り込み、スーパーマリオの世界観が漂うステージで順位を競うレースゲーム「マリオカート」 がスーパーファミコン用ソフトとして任天堂から発売されます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


同じレースゲームとしてスーパーファミコン本体と同時発売(ローンチタイトル)だったF-ZEROと比べてマリオシリーズの世界観で構築されたこのゲームは普段レースゲームをやらない人にもとっつきやすい印象でした。

しかしただマリオキャラを登場させただけでは無く、レースゲームとしてのシステムを壊さずに面白さを提供する独自仕様によって、これまでに無いレースゲームになっていました。

まずドライバーを8人から選ぶのですが、体重によって軽・中・重量級に分けられます。

軽量級はスタートダッシュが早い代わりに他車との接触ですぐ減速し、逆に重量級は加速まで時間が掛かるものの最高速度が軽量級より高く設定されていて、他車と接触してもあまり減速しない等の特徴があり、外見だけでなく自分のプレイスタイルに合ったドライバーを選択する楽しさがありました。

本編では以下のモードが選択出来ます。

・マリオカートGP
 CPUとプレイヤーの計8人で競い、4位までに入賞すると次のレースに進めるモード。プレイヤー2人まで参加可能。

・タイムアタック
 1人プレイのみ。他車は出現せずにアイテムも出現しない。純粋に自分のドライブ技術を磨く。

・VSマッチレース
 2人プレイのみ。プレイヤー2台だけで走行して人対人で順位を競う。


・バトルゲーム
 2人プレイのみ。お互いのカートについた3つの風船を先に全て割ったら勝ち。

まず絶妙なコース取りでコンマ何秒を競うタイムアタックでは、LRボタンを押すとカートがジャンプし、空中でハンドルを切ったまま着地するとタイヤを滑らせるドリフト状態になり、スピードを落とさずカーブを曲がる為の必須テクニックとしてコーナーのどの辺からどのタイミングでジャンプするかが研究されます。

次にCPU又は他プレイヤー達と競うモードですが、前述のドリフト技術が攻略に必要な上に、更に1人プレイのタイムアタックには無かった仕様が登場します。

コース上にカートがその上を通過するとアイテムを取得出来るアイテムボックスがあり、そのアイテムを使って自分のスピードを一定時間高速にしたり、他の車にアイテムを投げつけてスピンさせたりと妨害出来るのです。

ただ操縦テクニックが上手いだけではトップに立ってもあっという間に妨害アイテムで最下位にされてしまう。このアイテムをいかに有効に使うかによって勝敗が大きく左右されます。

それなら強いアイテムが出現するボックスが近づいたら皆がそのボックスの上を通過しようとコース取りそっちのけで群がってしまいそうですが、ボックスの上を通過しても取得出来るアイテムがランダムで決定する為に必ずしも有利になるとは限らないのです。

その為アイテム取得を優先するか、アイテムよりも最短コースの確保を優先するかの選択が発生して全員が同じ行動を取るだんご状態になるのを防ぎます。

またこのアイテムのランダム要素によって最終コーナーで差が大きく開いていても

「ここでこのアイテムが出れば逆転できる」
「トップだけどアイテムで妨害されたら逆転される」

と最後まで順位が変わる可能性がある為、ゴール直前まで結果が分からずにゲームを楽しむ事が出来ます。

ただひたすらドライブ技術を追求する1人用のタイムアタックと、実力に運の要素を加えた多人数プレイのゲーム性の違いから「1人でも皆でも楽しく遊べるゲーム」として幅広いユーザーから支持を受けます。

国内で販売されたスーパーファミコンソフトの中で最高の販売本数を記録し、現在でも様々なハードでシリーズタイトルが発売されています。

■9/27 SFCでドラクエⅤ280万本 
学生達の夏休みボケが抜けきらない9月、スーパーファミコン用ソフト 「ドラゴンクエストⅤ」 が発売されます。(ファミ通クロスレビュー:9,10,9,8)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


シリーズ初のスーパーファミコン用ソフトで、前作Ⅳからの天空シリーズ2作目となりキャッチコピーは「愛がある、冒険がある、人生がある」。

シナリオ・ゲームデザインを手がけた堀井雄二氏が「本作の本質は感動であり、一番の感動はもう1つの人生を体験する事」

と語っている通り、親子3代に渡る壮大な物語がサウンド・グラフィック共に向上したスーパーファミコンで他の様々な新しい試みと共に展開されました。

「今作の主な特徴」

・会話ウィンドウに漢字を採用

・はなす・扉開け・しらべるの内、ボタンを1回押すだけで適切なものが実行される「便利ボタン」の採用

・AIのさくせんコマンドで 「いろいろやろうぜ」 が廃止、プレイヤーが細かく指示出来る「めいれいさせろ」が登場

・プレイヤーが操作するキャラが勇者じゃない。

・倒したモンスターが一定確率で起き上がり、仲間に出来る。主人公同様に武器や防具を装備出来てレベルアップもする。更に仲間にしたモンスターはそれぞれ特技という特殊攻撃を持っている。この特技要素は以降のタイトルで人間のキャラクターにも実装された。(後の「ドラゴンクエストモンスターズ」の原型)

・本編をクリアしないと登場しない「隠しダンジョン」と「隠しボス」の採用。

・物語中盤で少年時代を共に過ごした幼馴染と成長後に出会うお金持ちの一人娘のヒロイン2人のどちらかと結婚する強制イベントがある。

ストーリー的には幼馴染みを選ぶ所だが、もう一人のお嬢様を選ぶと定期的にお屋敷からアイテムがもらえ、レベルが上がると幼馴染みは覚えない強力な呪文(イオナズンやベホイミ)覚えるという捨て難い長所がある。

幼馴染みと結婚するストーリーの王道を取るか、アイテムを貢いでもらった上に成長したお嬢様に強い呪文を連発させて楽をする実益を取るか。ちょっと早いこの大人な恋愛問題は全国の子供勇者達を大いに悩ませます。(統計では幼:7、嬢:2、父:1)

売上としてはシリーズタイトルで唯一300万本に届かないタイトルですが、後の他ハードへのリメイクではシリーズタイトルのリメイク作品中最高の販売本数を記録する等、後から評価が高まったタイトルとして知られています。

■11/21 メガドラでソニックⅡ 
年末商戦の先手を打って、セガからメガドライブ用ソフトソニック・ザ・ヘッジホッグ2が11月21日に発売されます(同日に携帯ゲーム機「ゲームギア」でも発売)。任天堂のマリオに対抗するセガの看板キャラとして主に海外でヒット作となったソニックの続編です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「今作の主な特徴」

・方向ボタンを下に入れるとその場で回転を始め(その状態でボタン連打すると更に回転アップ)、方向ボタンを離すと勢いよく加速するスピンダッシュの採用。

・プレイヤーの後を追う狐をモチーフにした尻尾を2つ持つ子分キャラ 「テイルス」 登場。本名は「マイルス "テイルス" パウアー」で、2P側コントローラで操作可能な無敵キャラ。名前は時速を意味する(Miles Per Hour)から。スピードのソニック・距離のパウアーという対比らしい。メカいじりが得意で自分が発明したメカを使い活躍する。

・リングを50枚持った状態でチェックポイントを通過すると星の輪が出現、触るとスペシャルステージが始まる。

・画面が上下に分割された状態で1プレイヤー側は上画面でソニック、2プレイヤー側は下画面でテイルスを操作して早くゴールした方が勝ちの対戦モードの登場。

・カオスエメラルドを7個全て獲得した状態でリングを50枚以上取ってジャンプすると「スーパーソニック」に変身。全身金色。かめはめ波は撃たない。

北米でマリオと張り合う程の大ヒットとなった前作の続編として発売されましたが、なぜかセガは日本国内ではあまりソニックをアピールしなかった為に国内の販売本数はやはり伸びませんでした。(アピールしなかった理由は不明)

■12/6 SFCでFFⅤ 245万本 
クリスマス商戦の先陣を切って12月6日にスーパーファミコンでFFVが発売されます。
キャッチコピー:『大容量16メガがつくりだす奥深いFFワールド』(ファミ通クロスレビュー:8,9,9,8)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


「今作の特徴」
・会話ウィンドウに漢字を採用

・育成はⅢのジョブチェンジシステムに「アビリティ」というジョブ固有の特技を覚えられる。覚えたアビリティは転職しても基本的に1つだけ装備可能

 現ジョブとは全く関連性の無い、経験済みのジョブアビリティが装備出来る為に各ジョブの差別化が薄くなったが、その分自分が身に付けたいアビリティを選んでキャラメイク出来る戦闘の自由度をアピールした

・本シリーズにはこれまで世界の繋がりが無かったが本作には「次元のはざま」と呼ばれる様々な世界とつながる異次元空間が登場し、そこで登場するギルガメッシュというキャラが以降のシリーズタイトルにも登場している

・登場するボスキャラ全てにレベル1で勝てる戦術が存在し、「どれだけ低レベルでクリア出来るか」というやり込みゲームの題材として現在でも攻略を研究するマニアが存在する。(ラスボスをレベル1で倒す所まで解析されている)

・ストーリーに関係無い、腕試し用のモンスターが登場する。通常のボス敵と比べても桁違いな強さだがストーリーに関係無いので戦うかはプレイヤー次第。オメガウェポンと神竜のラスボスを上回る強さにカセットを引っこ抜いて壁にメガフレアする勇者多数。

他のシリーズタイトル同様にリメイクもされていますが、低レベルクリアという本編とはまた別の楽しみ方が出来る事から、初代のスーパーファミコン版には未だに根強いファンを持つタイトルです。

「1992年(平成4年)に発売された主なゲーム」
・ストリートファイターⅡ カプコン             ¥9,800 
・スーパーマリオランド2 任天堂                 
・スーパーマリオカート 任天堂               ¥8,900 
・ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁 エニックス        ¥9,600 
・ファイナルファンタジーⅤ スクウェア           ¥9,800 
・星のカービィ(GB) 任天堂                ¥2,940  
・真・女神転生 アトラス                  ¥9,800 
・弟切草 チュンソフト                   ¥8,800 
・ロマンシング サ・ガ スクウェア              ¥9,500 
・ドラゴンボールZ超サイヤ人伝説 バンダイ        ¥9,500
・スーパーファミスタ ナムコ                ¥7,900 
・らんま 1/2~町内激闘篇~ 日本コンピュータシステム    ¥8,800 
・ウルティマⅥ ポニーキャニオン              ¥9,800 
・パロディウスだ! コナミ                  ¥8,500 
・プリンス・オブ・ペルシャ 日本コンピュータシステム    ¥8,800 
・マリオペイント 任天堂                  ¥9,800 
・キャプテン翼Ⅲ テクモ                  ¥8,900 
・スーパー桃太郎電鉄Ⅱ ハドソン              ¥8,800 
・銀河英雄伝説 徳間書店インターメディア          ¥9,800 
・半熟英雄 ああ、世界よ半熟なれ スクウェア         ¥9,500 
・餓狼伝説 タカラ                     ¥9,800 




1992年(平成4年)主な出来事 (大卒初任給 ¥186,900)

『一般』
 ・NTTドコモ設立
 ・長崎ハウステンボス開業
 ・歌手の尾崎豊死亡
 ・山手線全線で禁煙実施
 ・「風船おじさん」 気球に乗ってアメリカを目指すも消息不明に(後に発見)
 ・最高時速時速270km、東京・大阪を2時間30分で結ぶ東海道新幹線
  「のぞみ」登場。名古屋に停車しない 「名古屋飛ばし」 列車に地元民衝撃
 ・全国の国公立幼稚園・小中高校・養護学校で月1回の週5日制が始まる 
 ・茨城県取手駅で関東鉄道の電車が暴走、駅ビルの2階部分に突っ込んで死者1人、負傷者250人。 
 ・留学中の日本人高校生がハロウィンパーティー訪問先を間違えて射殺
 ・甲子園で星稜高校3年生だった松井秀樹が5打席全て敬遠され敗退。
  勝った対戦相手の明徳義塾高校の校歌斉唱は観客の「帰れ」コールで掻き消され、学校や宿舎には全国から脅迫状や嫌がらせの電話が殺到。

『ゲーム業界』
 ・スーファミ 「ストⅡ」 発売。週末は友達と徹夜対戦
 ・「星のカービィ」 発売。開発段階で丸っちいピンクの名前は 「ポポポ」 
 ・ドラクエとFFで揃って5発売。徹夜続きで学校や職場で寝不足学生&社会人続出

『ヒット商品』
 ・日清ラ王、グッドアップブラ、GーSHOCK、ミニディスク

『ヒット曲』
 ・涙のキッス、君がいるだけで、晴れたらいいね、悲しみは雪のように

『流行語』
 ・冬彦さん、もつ鍋、就職氷河期、セックスレス、どたキャン

『連載開始漫画』
 ・ゴーマニズム宣言(小林よしのり)「週刊SPA!」(1月) 
 ・美少女戦士セーラームーン(武内直子)「なかよし」(2月) 
 ・金田一少年の事件簿(原作:金城陽三、画:さとうふみや)「週刊少年マガジン」(10月) 
 ・将太の寿司(寺沢大介)「週刊少年マガジン」(8月~2000年7月) 
 ・ボーイ(梅沢春人)「週刊少年ジャンプ」(11月~1999年1月) 
 ・鉄人ガンマ(山本康人)「週刊モーニング」(12月) 

『TV番組』
 ・美少女戦士セーラームーン   ・クレヨンしんちゃん   ・幽遊白書
 ・宇宙の騎士テッカマンブレード ・伝説の勇者ダガーン   ・ヤダモン
 ・クッキングパパ        ・姫ちゃんのリボン    ・みかん絵日記
 ・元気爆発ガンバルガー     ・ママは小学4年生    ・スーパービックリマン
 ・ノンタンといっしょ      ・南国少年パプワくん   ・恐竜戦隊ジュウレンジャー 
 ・ずっとあなたが好きだった    ・連続TV小説ひらり   ・タモリのボキャブラ天国
 ・生きもの地球紀行

 

 

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