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1984年(昭和59年):任天堂とエポック社とセガの三つ巴戦

 

・1/14 FCテニス156万本

・2/18 FCワイルドガンマンセット
・5/1  FCゴルフ246万本
・6/21 ファミリーベーシック
・7/17 スーパーカセットビジョン
・7   SG-1000Ⅱ
・10  ツクダオリジナルからオセロマルチビジョンFG-2000
・11/2 FC F1レース
・11/8 FCゼビウス127万本
・11/30 FCエキサイトバイク157万本

 

「ヒット」
・ロードランナー110万本

 

ファミコン発売から半年、圧倒的な描画性能とソフトの面白さで任天堂は他社のゲーム機を駆逐して行きます。しかし他メーカーがファミコンに白旗を揚げた訳ではありませんでした。エポック社がNECと組んで「スーパーカセットビジョン」を、セガもSG1000でファミコンに負けたとはいえ、売り上げ自体は予想以上だった為に後継機「SG1000Ⅱ」を発売します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


任天堂も当時流行していた「ゲーム機+パソコン」の流れでファミコン外部接続機器「ファミリーベーシック」を企画します。名前の通り「ファミコン用ベーシック言語」の開発を他社と進めてそれを売りにしたのですが、この独自言語の開発で組んだメーカー「ハドソン」が、後にファミコン初のサードパーティとしてファミコン本体の売り上げに大きく貢献する事になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハドソンは当時PC用ゲームで数々のヒットタイトルを持つ全国的なシェア(70%以上)を持ったメーカーでした。そこに任天堂からファミコンがらみの話をもらったのですから「ウチのタイトルをファミコンソフトに移植しよう」 と思うのは当然の流れです。という訳でハドソンは「ロードランナー」と「ナッツ&ミルク」というゲームのファミコン発売許可を任天堂に申請しますが任天堂から出された条件が「最低製造数30万本で1本に付き製造料2千円」でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

6億の先行投資という危険な挑戦でしたが、同年7月31日に発売したロードランナーは当時のファミコン本体販売台数と同等以上の150万本という大ヒットを記録してしまいます。(ロードランナーは元々ブローダーバンドという海外メーカーがパソコン「AppleⅡ」用に開発したタイトルです。他に同社の「バンゲリングベイ」と「チョップリフター」の3タイトルを合わせて「バンゲリング帝国3部作」と呼ばれています)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

9月には黄金時代真っ盛りのナムコがアーケードのヒット作「ギャラクシアン」を引っさげて参入、年末には「ゼビウス」を完璧にファミコンに移植して発売してしまいます。(家庭用ならではの無敵裏技付き)「ゼビウスが家で遊べる」という衝撃は大きく、ゲームセンターでやりこんだ人達はもちろん初めて触れた人達にも大ヒットとなってファミコンの売り上げを一気に押し上げます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

PCゲームトップメーカーのハドソンとアーケードゲームトップメーカーのナムコというこれ以上ない強力なサードパーティ(本体メーカーとユーザーの2者間に対する第3者メーカー)を得てファミコンはその人気を確固たるものにします。更に翌年はコナミ・タイトー・カプコン・ジャレコがファミコンに参入します。任天堂はこの最初期パーティ6社に

 

・年間製造タイトル制限なし
・ROMカセットを各社の工場で製造OK

 

という優遇措置を取って各社のヒットタイトルを続々と移植させます。こうして発売からわずか1年でファミコンは他社ゲーム機を蹴散らして家庭用TVゲーム市場のトップに立ちます。しかし当時困った問題が起きていました。

 

今後は音や絵の品質向上が確実だが高品質の音や絵はメモリを食う。ファミコンのROMカセットは最大256Kbit(32KByte)で容量不足になるのは確実。更に当時パソコンが売れ始めてゲーム用半導体を作ってくれる工場は少なく(パソコン用のチップを作った方が儲かるので)半導体不足でコストも高くなる一方・・・そこで任天堂はROMカセットの容量不足を補う為に大容量でデータを書き換えられる磁気ディスクを用いたファミコン拡張機器の開発を始めます。

 

今後のタイトルは全て磁気ディスク媒体で発売する方針が決まる中、宮本氏は「ファミコンのゲーム開発で得た技術や演出を全て使ってROMカセット最後のタイトルにふさわしいゲームを作ろう」と考えます。こうして翌年、家庭用TVゲーム史上空前のブームを巻き起こすタイトルが発売されます。

 

「参考資料」
・任天堂公式ホームページ 「社長が訊くスーパーマリオ25周年」
・任天堂公式ホームページ 「ディスクシステムの生みの親 上村氏インタビュー」

 

 

 

1984年の主な出来事 (大卒初任給 約135,800円)

『一般』
・米アップルコンピュータがマッキントッシュを発表
・東京ディズニーランドが開園わずか1年で来場者数1000万人を突破
・インド首相のガンジー暗殺
・報徳会病院事件(看護婦が患者をリンチ死、医師は患者の生活費を着服)
・ドラゴンボールが週刊少年ジャンプで連載開始
・小堺一機の公開生番組 「ライオンのいただきます」 スタート。
 フジテレビの「笑っていいとも」と並びお昼番組の定番となる

 

『ゲーム業界』
・ファミコン初のサードパーティタイトル 「ナッツ&ミルク」 がハドソンから発売

 

『ヒット曲』
・涙のリクエスト
・ワインレッドの心

 

『流行語』
・まるきん、まるび、疑惑

 

『この年生まれた有名人』
・佐藤有世 真堂圭 辻あゆみ 南里侑香 板東愛 藤田咲

 

『テレビ・アニメ』
・風の谷のナウシカ    ・重戦機エルガイム    ・とんがり帽子のメモル
・ガラスの仮面       ・魔法の妖精ペルシャ  ・名探偵ホームズ
・夢戦士ウイングマン   ・オヨネコぶーにゃん   ・巨神ゴーグ
・北斗の拳         ・ビデオ戦士レザリオン  ・ゴッドマジンガー

 

 

 

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